アレルギーはやはり遺伝します。
おおざっぱ統計ですが、両親のウチ片方が何らかのアレルギー疾患を持っている場合、その家の子供は約55%くらいの確率でやはり何らかのアレルギー疾患を持って生まれてきます。そして両親が共に何らかのアレルギー疾患を持っている場合だと、その確率は80%を超えます。
かく言う私の場合も同じです。私自身の重度のアトピー、私の妻の中等度の花粉症という組み合わせから生まれた私の娘は、見事にアトピーになりました。
まさしくこれを懸念する心があればこそ、私たちは結婚してからなかなか子供を授かるという踏ん切りが付かずにいたのです。生まれてきた我が子がかつての私のように苦しむ姿なぞ、そんな人生を歩ませるための命など本当に私たちは授かることは許されるのか。その覚悟が付いたのは、ようやく結婚して5年が経過した頃でした。「アトピーが出たところで俺の子だ。俺が必ず何とかする。そのための方法は、十中八九、今俺が持っている手段で大丈夫だ。」そう確信が持てた頃、ようやく決心が付いたと言えます。
遺伝する以上、親に有効だった方法は子供にも有効です。
今、多くの患者さんを見させていただく中で、特に若い患者さんに良くお伝えしていることがあります。「あなたのアトピーをコントロールする手段を見つけることは、あなたにとってだけでなく、あなたに続く次の世代にとってもかけがえ無く重要な行動です。自分のアトピーがどうなると悪くなり、どうするとうまくコントロールできるのか、これから全力で見つけましょう。私も全力でお手伝いします。」
アレルギーは遺伝する以上、その流れから逃れることは困難です。それでも、やはりご本人のアレルギー(特にアトピー)にとって重要だった考え方は、次の世代にも必ず生かせます。アレルギーを持って過ごす事はとても哀しい現実でもありますが、同時にその事実がもたらしてくれる希望も含んでいます。
まずご本人がご本人のアレルギーと正面から向き合うこと、これがやはり何よりも大事です。