
マッサージの効能
心拍変動解析による自律神経検査から見たリラクゼーションマッサージの効果
心拍変動解析を用いた自律神経機能の検索はこれまでにも多くの成果を挙げています。その中の一つに『リラクゼーションを目的としたマッサージのもたらす自律神経への作用の検討』と言うのがあります。このデータは、事前に心拍変動解析によって『交感神経が持続的に亢進状態にある』事を確認した被験者の方に同じアロママッサージを頻度を変えて行い、そのマッサージ中の自律神経の変化と継続的な効果を検討したものです。
これによれば確かに今回用いたアロママッサージは施術中に大きく交感神経の緊張を和らげ、同時に副交感神経を活性化させる事がわかりました。『緊張をほぐしリラックス効果をもたらす効果がある事』と同時にその効果は殆ど施術中に限定されている事が確認されました。
また、そのマッサージを毎週・隔週・月1回の各々の頻度で行い継続的な効果を確認したところ、月1回の群には交感神経の緊張緩和効果は全く認められず、少なくとも今回用いたアロママッサージに限っては、概ね2週間に1回以上の頻度でないとマッサージによる日常的な交感神経の緊張緩和効果は望めないものである事が分かりました。
これまで、あくまでも患者さんの週間によってしか判断出来なかったこのような施術の効果を客観的なデータで把握出来る可能性が出てきた事によって、『その人の緊張をほぐすのに本当に有効な手段はなんであるのか』をより正確に検証出来る可能性が生まれてきたと言って良いでしょう。
